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2016-06-08

イスラエル紀行 Vol.5

イスラエル3日目は朝8時にガイドと待ち合わせだった。時差で早起きをした私は7時前には朝食会場に入った。係員があなたはイギリス人かと聞いた。なぜと思いながら日本人だと答えると、日本には北海道、長崎、東京という島があるそうだけれど、あなたはどの島の出身かとまた質問される。北海道、本州、四国、九州が主な島だと訂正しながら、本州と答える。これはこの人の認識なのか、この辺りでは東京は島だと思っているのか、と思いながら、窓に一番近い席に座って朝食を取り始めた。もう、街中にちらほらと人が歩いているのが見えた。ツートンカラーの鳩と痩せた猫たちがあちこちに見える。なだらかな曲線の地平線の上に、肌色の建物がぎっしりと立っている。紀元前から栄えた町だったのだと感慨にふけっていると、ボーイがまた話しかけてくる。背の高い目のクリクリした浅黒い若者だ。多分息子くらいの年齢なのだろう。が、話しかけてくる内容からして、完全に私の年齢を誤解している。見込みのないアタックに少々辟易とした私は、話題に関係なく言った。私のパートナーは日本人で、私をとても愛しているのだ、と。彼は下を向いて、厨房の方へと戻っていった。

しばらくすると本田さんや斑目さんもいらして、斑目さんに見送られて私たちは観光のタクシーに乗り込んだ。
まずはじめに町の上からエルサレムを見下ろせる場所へ。肌色の岩の層の上に長い壁が伸びる。この壁の向こうに入る門は7つあるのだとガイドが説明してくれた。金色に光る宝珠様の屋根を乗せた建物がいくつか見える。岩のドームとマグダラのマリア教会で、これから私たちはそこへ向かうのだとガイドが言った。見晴らしの良いその場所に、鮮やかな色の布を被せられたラクダと観光用のバスがいた。どんどんバスが増えてくるので私たちは急いで退散し、ゲッセマネへと向かった。

ゲッセマネはザイオンゲートの正面あたり、と言ってもだいぶ遠いのだが、大きな道路沿いにあった。脇の小さな入り口から入ると、古いオリーブの樹がたくさん並んでいた。たくさんの細い幹が絡まる様になって一つの太い幹となっている感じだった。ガイドは咲いているジャスミンの花を取り私にくれた。まだ咲いているんだ!不思議だった。私の家のジャスミンはもう一ヶ月も前に花の盛りが来て咲き終えてしまった。そういえばここはバラも今が盛りと咲いている。バラとジャスミンとオリーブの木、まるで天国みたいだと私は思った。聖地がかたまってしまっているせいで、この地には争いが多い。争いさえなければ、天国なのに!!!樹齢2000年を越すオリーブの木を眺めながら、彼らはどれほどの争いを目にし他のだろうかと思った。日本にも樹齢2000年を超える杉の木とか楠とかあるけれど、それよりはずっと小ぶりのこの木がイエスの時代から生きているのだということがなんだか不思議だった。イエスが嘆いて祈りを捧げたというこの場所で、若かったであろうオリーブの木たちとその頃の人々の様子を想像した。この日差しは、きっと変わらず、その頃も人の肌を照らしていたのだろう。教会に入ると、ミサの最中だった。美しい声で男性がギターを弾きながら歌い始めた。ミサをギターで!!!初めての光景だった。

イスラエル紀行5イスラエル3日目は朝8時にガイドと待ち合わせだった。時差で早起きをした私は7時前には朝食会場に入った。係員があなたはイギリス人かと聞いた。なぜと思いながら日本人だと答えると、日本には北海道、長崎、東京という島があるそうだけれど、あなたはどの島の出身かとまた質問される。北海道、本州、四国、九州が主な島だと訂正しながら、本州と答える。これはこの人の認識なのか、この辺りでは東京は島だと思っているのか、と思いながら、窓に一番近い席に座って朝食を取り始めた。もう、街中にちらほらと人が歩いているのが見えた。ツートンカラーの鳩と痩せた猫たちがあちこちに見える。なだらかな曲線の地平線の上に、肌色の建物がぎっしりと立っている。紀元前から栄えた町だったのだと感慨にふけっていると、ボーイがまた話しかけてくる。背の高い目のクリクリした浅黒い若者だ。多分息子くらいの年齢なのだろう。が、話しかけてくる内容からして、完全に私の年齢を誤解している。見込みのないアタックに少々辟易とした私は、話題に関係なく言った。私のパートナーは日本人で、私をとても愛しているのだ、と。彼は下を向いて、厨房の方へと戻っていった。しばらくすると本田さんや斑目さんもいらして、斑目さんに見送られて私たちは観光のタクシーに乗り込んだ。まずはじめに町の上からエルサレムを見下ろせる場所へ。肌色の岩の層の上に長い壁が伸びる。この壁の向こうに入る門は7つあるのだとガイドが説明してくれた。金色に光る宝珠様の屋根を乗せた建物がいくつか見える。岩のドームとマグダラのマリア教会で、これから私たちはそこへ向かうのだとガイドが言った。見晴らしの良いその場所に、鮮やかな色の布を被せられたラクダと観光用のバスがいた。どんどんバスが増えてくるので私たちは急いで退散し、ゲッセマネへと向かった。ゲッセマネはザイオンゲートの正面あたり、と言ってもだいぶ遠いのだが、大きな道路沿いにあった。脇の小さな入り口から入ると、古いオリーブの樹がたくさん並んでいた。たくさんの細い幹が絡まる様になって一つの太い幹となっている感じだった。ガイドは咲いているジャスミンの花を取り私にくれた。まだ咲いているんだ!不思議だった。私の家のジャスミンはもう一ヶ月も前に花の盛りが来て咲き終えてしまった。そういえばここはバラも今が盛りと咲いている。バラとジャスミンとオリーブの木、まるで天国みたいだと私は思った。聖地がかたまってしまっているせいで、この地には争いが多い。争いさえなければ、天国なのに!!!樹齢2000年を越すオリーブの木を眺めながら、彼らはどれほどの争いを目にし他のだろうかと思った。日本にも樹齢2000年を超える杉の木とか楠とかあるけれど、それよりはずっと小ぶりのこの木がイエスの時代から生きているのだということがなんだか不思議だった。イエスが嘆いて祈りを捧げたというこの場所で、若かったであろうオリーブの木たちとその頃の人々の様子を想像した。この日差しは、きっと変わらず、その頃も人の肌を照らしていたのだろう。教会に入ると、ミサの最中だった。美しい声で男性がギターを弾きながら歌い始めた。ミサをギターで!!!初めての光景だった。

飯田 みち代さんの投稿 2016年6月4日土曜日

ギターによるミサの動画

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